第42回日本感覚統合学会研究大会を東北で開催することになりました。対面による現地開催とし、事後配信も行います。大会運営は宮城県のみならず、福島県、山形県、青森県の東北地区に加えて北海道の会員も参加して北国一丸となって実行委員を務め開催いたします。また、大会長は岩手県の那須弘明、実行委員をまとめる実行委員長は宮城県の本多ふく代が務めます。このように東北各地と北海道の会員が協力して研究大会の企画と運営を行うことは初めてのことです。初めてのため行き届かない点があると思いますが、実行委員一同、精一杯努めたいと思っています。
今大会の会場となる東北地域は保育士や児童指導員などの多職種の方々で感覚統合理論を実践に生かす人たちが比較的多くいる一方で、学会員は少なく、主として専門職向けの認定講習会で感覚統合療法を学び実践する人たちが少ない現状があります。そのため、東北では認定セラピストは他の地域に比べ少ないようです。このような現状を踏まえて、本研究大会では「感覚統合理論・感覚統合療法とは何か。東北に感覚統合理論・感覚統合療法が根付くには」のテーマで開催することにしました。
私は東北に感覚統合理論を実践に生かせる人だけでなく、感覚統合療法を実践する認定セラピストが今後多く現れることを願っています。そのためには「感覚統合理論とは何か、感覚統合療法とは何か」という基本的なことを一人ひとりが再認識できる研究大会の開催が一つのきっかけになるのではないかと考えました。そこで、本研究大会では多職種向けの「感覚統合理論を生かす実践」と専門職向けの「感覚統合療法」に分け、それぞれについて講師・インストラクター等の先生方に講演と実演をしていただこうと考えています。
そして、日頃から感覚情報の処理の仕方に違いがある子どもや大人と関わっている人たちは実践している上で疑問に思い、悩んでいることがたくさんあると思います。そのことをこの研究大会に参加したことで少しでも解決でき、ますます感覚統合理論や感覚統合療法を学び実践し続けようと思えるきっかけとなって欲しいと願っています。
さらに演題発表も募集いたします。発表形式を実行委員で決定後に第42回研究大会ホームページ上で報告しますので、多数のエントリーをお待ちしております。全国各地の多様な実践をこの東北の地で是非ご発表下さい。
東北の雄と言われた伊達政宗が築き、様々な文化が花開いた街、宮城県仙台市で開催する研究大会にご参加のほど、よろしくお願いいたします。
第42回日本感覚統合学会研究大会
大会長 那須弘明